相続登記の義務化、24年めど 所有者不明土地法が成立

 近年、所有者のわからない土地が非常に増えております。利用価値がなかったり、相続人が不明のような不動産は意外に多いものです。それに伴い、所有者のわからない土地問題を解消するため関係法が参院本会議で可決成立いたしました。

 2024年をめどに土地や建物の相続を知った日より3年以内に登記を義務化するものです。そして相続登記自体の手続きも簡略化されるようです。合わせて管理の難しい土地にに関しては国庫に納められる仕組みも新設されるようです。

 公共事業や都市の再開発を進めるうえで所有者不明土地を有効活用しやすくためでもあります。

 また、名義人が複数いる共有地に関しても一部の方が誰なのかわからない場合であっても裁判所の決定を得るなどして用途変更や売却ができる制度も新設されるようです。

 相続時に遺族が登記手続きをおこなわず、登記簿から誰が持っているかわからない所有者不明土地は日本全体の面積の約2割にものぼるといわれています。このようなことを防ぐためにも罰則規定も設けられ、相続時の名義変更を行わない場合には、10万円以下の過料が科せられることとなります。

 ただし、山林などの利用価値が低い土地を相続した場合には、土地の上に建物がないなどの条件はありますが、土地を国庫に納付できる制度も導入されるようです。ただし納付には10年分相当の土地管理料を収めるなどの条件はあるようです。

 以上のようなことになる前に、相続時には不動産を誰がどのように持ち、どのように活用するかなどをしっかりと決めることが得策だと考えます。不動産は持っているだけでは、固定資産税や管理費など費用ばかり掛かる負債でしかありませんが、人に貸して賃料を得たり、売ってお金に換えたり、逆に自分で使う方法を考えるなど幅広く活用価値はあります。

 当社ではそのような土地活用のお悩みをお気軽にご相談いただけます。相続時にはぜひ、ご相談ください。相続手続きや遺産分割紛争など、当社には提携の弁護士、司法書士、税理士がいますので、トータルでサポートをさせていただきます。